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2025年流行語大賞を徹底分析!ノミネートワードの意味と「定着ワード」の法則

新しい年の空気感を象徴する「流行語大賞」。

その言葉には、社会が何を大切にし、何に衝撃を受け、何を望んでいるのか――
今を生きる私たちの“感情の軌跡” が刻まれています。

しかし、毎年発表されるたびに、

「え、これってもう古くない?」「聞いたことない」「定着してない」

そんな声が聞こえてくるのも事実。

今回は 2025年の流行語候補 を振り返りつつ、言葉の“移ろい”について考えてみます。

01 流行語大賞の起源とその歴史

流行語大賞は1984年にスタート。

“その年を象徴する言葉”を選び、時代の記録として残す目的で始まりました。当初は、政治・芸能・スポーツを中心に「その瞬間、人々の間で強く共有された言葉」が選ばれていました。

しかし最近は、構造が大きく変化しています:

  • SNSによる拡散速度
  • インフルエンサー文化
  • 言葉より「体験」や「価値観」の共有

つまり、流行語は 新聞・テレビ発の時代から、生活者発信の時代へ と移り変わったのです。

02 2025年 ノミネートワードとその意味

2025年のノミネートワードと、それぞれの意味・背景をまとめました。

用語 意味・背景
エッホエッホ メンフクロウのヒナが草むらを懸命に走る写真が海外ネットで話題となり、日本で擬音を添えて拡散。
オールドメディア 新聞やテレビを、ネット上の情報発信と比較して、批判的あるいは揶揄的に「古い」「偏っている」とみなす風潮。
おてつたび 「お手伝い」と「旅」を組み合わせた言葉。旅行者が宿泊費・食費と引き換えに、現地で短期アルバイトを行う取り組み。
オンカジ オンラインカジノの略。有名人を使った広告やトラブルの増加で社会問題化した。
企業風土 ジェンダー配慮意識や職場の安全性に対する意識の低さなどが問題視された際、その根本的な原因として言及された言葉。
緊急銃猟/クマ被害 クマによる人身被害が全国的に多発し、被害を防ぐために許可される「緊急銃猟」という言葉とともに社会問題として注目。
国宝(観た) 映画『国宝』の大ヒットに関連し、主演俳優を「国宝級のイケメン」と評する意味合いや、作品を観た感想として使われた。
古古古米 コメ価格の高騰や供給不足の中、政府が放出した国家備蓄米のうち、特に古い米を指す俗称。
7月5日 東京都知事選挙の投開票日。政治的な注目が高まったこの日に関連する様々な出来事や言動が話題となった。
戦後80年/昭和100年 2025年が終戦から80年目など、歴史的な節目が重なる年であることから、様々な場面で意識され言及された。
卒業証書19・2秒 静岡県伊東市の前市長に関する一連の学歴詐称疑惑の中で生まれた言葉。
チャッピー ある事件に関連して、容疑者が飼っていた犬の名前が広く知られることとなった。
チョコミントよりもあ・な・た 人気アイドルグループの影響や、特定の人物への深い愛情をユーモラスに表現する際にSNSなどで使われた言葉。
トランプ関税 アメリカのトランプ大統領(当時)が再選された場合に導入を示唆した関税政策が、世界経済に与える影響として注目された。
長袖をください 記録的な猛暑が続いた時期に、あまりの暑さから逆に「早く涼しくなってほしい」という願望を表す言葉としてSNSなどで使われた。
二季 気候変動の影響で春と秋が短くなり、日本列島が「四季」ではなく「二季(夏と冬)」になりつつあるのではないかという懸念。
ぬい活 ぬいぐるみと一緒に外出したり、写真を撮ったりして楽しむ活動。「推し」のアイドルのぬいぐるみなどを持つファン文化。
女性首相 高市早苗衆議院議員の演説での強い決意を示す言葉と、女性首相誕生への期待感に関連して注目された。
ビジュイイじゃん 「ビジュアルが良い」という意味の若者言葉「ビジュイイ」に「じゃん」を付けた言葉。SNSなどで褒め言葉として使われる。
ひょうろく 人気のピン芸人。彼の独特なキャラクターやネタがテレビやSNSで話題となり、ブレイクした。
物価高 エネルギー価格や食料品など、生活必需品全般の価格が上昇し続け、国民生活に大きな影響を与えた社会状況を表す。
フリーランス保護法 2024年11月に施行された法律。個人で業務を請け負うフリーランスの働き手を不利な取引から保護することを目的とする。
平成女児 平成生まれの女性のことで、特に平成ギャル文化やファッションが現代の若者の間で再評価・リバイバルされている現象。
ほいたらね 映画『かくしごと』の中で使われた方言(関西弁)。作品のヒットとともに、SNSなどで別れの挨拶として使われるようになった。
リカバリーウェア 着用することで疲労回復効果が期待できる機能性ウェア。健康志向の高まりを背景に話題となった。
ラブブ 謎めいた人気キャラクター、または特定のファッションアイコン。SNSで話題となった。
ミャクミャク 2025年大阪・関西万博の公式キャラクター。その独特な見た目やグッズ展開で広く認知された。
麻辣湯 マーラータン。中国発祥の辛いスープ春雨料理。日本での専門店が増え、若者を中心に人気グルメとして流行した。
薬膳 健康維持や病気予防を目的とした食事。麻辣湯の流行も影響し、食に対する健康意識の高まりとともに注目された。

※一部抜粋

03 流行語を1年で縛るのは、トレンドの追い付かないのでは?

今の時代、トレンドの寿命は 数か月、もはや数週間

SNSでは次々と新しい言葉が生まれ、企業は流行語に合わせて動くのではなく、人々の感情と価値観の流れを読むこと が重要になりました。

有名マーケターの言葉に、「流行は言葉ではなく“空気感”で捉える時代」というものがあります。

つまり、流行語大賞は“今年の象徴”ではあるが、未来を語るには十分ではない。これが2025年以降の視点と言えるでしょう。

04 消えたワードと、定着したワード

過去の流行語大賞を振り返っても、その言葉が長期的に定着するかどうかは明確に分かれています。

受賞ワード 区分 コメント
2015 爆買い 観光・経済語として定着
2018 そだねー 国民的感動語だが短命
2021 リアル二刀流 / ショータイム 多能型人材など比喩として残る
2023 アレ 阪神タイガースの監督発言が起点となった言葉。

去年の流行大賞でもすでに消えてしまっています。

おおよそ 「20%が定着」約80%が消え始めている/消えている可能性が高い

表を一覧にして感じることは、メディア特にTV・ニュースが流行語を作成している、報道に繰り返し使っているということです。

現在は、SNSからの発信された言葉やネットミームなど個人からの発信が年々強くなっています。

【2025年に最も聞かれたリアルな言葉】

万博・インバウンド・トランプ関税・物価高

流行は、権威が決めるものではなく、生活者が育てるものへ。

総括:テレビが決めるイベントと、私たちのリアル

テレビの中で盛り上がる“流行語”より、SNSや現場から生まれるリアルな言葉のほうが、私たちの実感に寄り添っています。

「流行語大賞の大賞化」ではなく、「日常語大賞」を作る必要があるのかもしれません。

流行語大賞は、もはやテレビが決めるイベント。だからオールドメディアと揶揄されるんでしょうね。

しかし、生活者が本当に使った言葉は別にあります。

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