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2026年衆院選、投票前に考えてほしい「どんな国で過ごしたいか」という問い

1月23日、衆議院が解散されました。
明日1月27日には公示、2月8日には投開票を迎えます。戦後最短16日間という異例の短期決戦です。
ニュースやSNSでは、すでに各党の公約、候補者の発言、炎上や切り抜き動画が飛び交っています。
けれど今回は、「どこに投票するか」の前に、
「なぜ投票するのか」「何を考えて投票するのか」を、一度立ち止まって考えてみてほしいと思います。
目次
SNSで政治に興味を持つ若年層が増えている
近年、政治への入口は大きく変わりました。
テレビや新聞ではなく、SNSのショート動画や投稿、インフルエンサーの一言
こうした断片的な情報をきっかけに、政治に興味を持つ若い世代が確実に増えています。
これは、とても良い変化です。
「政治は難しいもの」「自分には関係ないもの」そう思われがちだった分野に、感情や実感を通じて触れる人が増えたからです。
一方で、注意も必要です。
SNSの政治情報は、多くの場合、強い言葉、分かりやすい敵、善悪がはっきりした構図で作られています。
それは「考えるきっかけ」にはなりますが、「考え続ける材料」にはなりにくい。
だからこそ、投票の前に一度、情報の海から少し距離を置く時間が必要だと考えています。
国家の定義と民主主義の定義
なぜ、私たちはこの仕組みを使っているのか
私たちは普段、あまり意識せずにこう言います。
国が決めた。政府がやっている。選挙で決まった
でも、そもそも疑問に思ったことはあるでしょうか。
なぜ「国家」という仕組みがあり、なぜ「民主主義」という方法を採用しているのか。
民主主義は、単に「みんなで多数決をする制度」ではありません。
本来は、権力が一部に集中しないため、間違った判断を修正できるようにするため、国民が自分の意思で社会に関わるために生まれた仕組みです。
つまり民主主義とは、「正解を出す制度」ではなく、「間違い続けないための制度」です。
それにもかかわらず、現代では、投票したら終わり、結果が出たらあとは他人事、うまくいかなければ誰かのせいになってしまってはいないでしょうか。
情報を集める前に
「あなたは、どんな国で過ごしたいか?」を考える
多くの人は、こう考えます。
どの政党が良いか、どの政策が得か、誰が信用できるか
もちろん、それも大切です。
でも、その前に一つだけ、とても重要な問いがあります。
あなたは、どんな国で暮らしたいですか?
失敗したら、すぐ切り捨てられる国か
失敗しても、やり直せる国か
声の大きい人が得をする国か
静かな人の違和感も拾われる国か
正解を押し付けられる国か
自分で考える余地が残された国か
この問いに正解はありません。ただ、自分なりの答えを持っているかどうかが重要です。
情報は、その答えを確かめるために集めるものです。答えがないまま情報だけを浴びると、人は一番強い言葉に流されてしまいます。
国家とは?民主主義とは?
いま、あらためて再定義してみる
ここで、少し視点を変えてみます。
国家とは何でしょうか。
国とは、「管理してくれる存在」でも「守ってくれる存在」でも「正解を教えてくれる存在」でもありません。
本来の国家とは、
人が自分の人生を選び、その結果に向き合い、もう一度選び直すことを支えるための基盤
だと考えることもできます。
では、民主主義とは何でしょうか。
民主主義とは、
人々が自分の選択と結果の関係を理解し、納得しながら選び直し続けられる社会の仕組み
とも言えるのではないでしょうか。
この視点に立つと、投票の意味も少し変わって見えてきます。
投票は、
完璧な答えを書く行為ではなく
未来を保証する契約でもなく
「今の自分は、こう考えている」という記録です。
そして民主主義とは、その記録が積み重なり、「なぜうまくいかなかったのか」を社会全体で学習していく仕組みです。
最後に:投票とは「参加」ではなく「思考」
投票に行くこと自体が目的ではありません。
大切なのは、
自分は何を大切にしたいのか
なぜその選択をするのか
もし間違ったら、どう考え直すのか
そのプロセスを、自分の中に持つことです。
今回の選挙が、「誰かを選ぶイベント」ではなく、「自分の考えを一度言葉にする機会」になれば。それだけで、民主主義は少し前に進みます。
2月8日、投票所に向かう前に。この問いだけは、ぜひ胸に置いてみてください。
あなたは、どんな国で過ごしたいですか。
戦後最短16日間という短期決戦。
情報が溢れ、判断する時間が限られているからこそ。日本の民主主義が、社会が「正解」を競うのではなく、「なぜ納得できなかったか」を学び続ける仕組みであってほしい。そう願います。



