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2025.06.15

どんなに優れた研修も本人の決意にかかっている

どんなに優れた研修も、習慣化するかどうかは本人の“内側”からの決意にかかっている──これは、どの業界・どんな人材育成でも避けられない真実です。

ただし、仕掛け」と「土壌」を用意することは、本人がその“決意”を下す確率を大きく引き上げる仕組みとして非常に有効です。

習慣を変える“きっかけ”は用意できる

どんなに丁寧な研修をしても、どれだけ効果的な内容であっても──

最終的にそれを行動に移すかどうかは、本人の“決意にかかっています。

しかし、だからといって「やるかやらないかは本人次第」で済ませてしまっては、人材育成の責任を放棄してしまいます。

私たちにできるのは、決意が生まれる瞬間を増やす仕掛けや問いかけを設計することです。

やるのは本人。でも、「やろう」と思う瞬間は、企業側でつくることができる。

その意味で、「仕掛け」「土壌」をどう設計するかは、研修設計の成否を大きく分けるポイントです。

研修の本質は「芽を植えること」

研修で人が劇的に変わることは、実はそれほど多くありません。

でも、研修で変わるための種が心に植えられることは多いのです。

「そうか、自分にはこんなVisionがあったのかもしれない」

「本当に大事にしたいことって何だろう」

「このままでいいのか?」

そんな内側の揺らぎが生まれたとき、それはまだ小さな芽かもしれませんが、やがて本人の中で育ち、行動へと変わる可能性を秘めています。

研修とは、未来の行動のタネをまくこと。すぐには芽が出なくても、それでもまき続ける意味がある。

本人が続けやすい環境づくりのツール

決意があっても、環境がそれを妨げてしまえば行動は続きません。

だからこそ、企業側には「習慣化しやすい土壌」を整える責任があります。

たとえば、こんな取り組みが有効です

日報での簡単な振り返りフォーマット(1分で終わるものでもOK)

ビジョン再確認シート(月1回、自分の目標と照らし合わせる)

上司との1on1で「行動の理由」まで問うカルチャー

内省を促すツール(PDCAノート、習慣化アプリなど)

大切なのは、やる気を持ち続けやすい空気をつくること。
人は意志だけで続けることはできません。

でも、続けやすい設計があれば、自然と行動が積み重なっていきます。

最後に|だからこそ、やる価値がある

小さな一歩が、やがて大きな大河となる
「どうせ本人次第だから…」とあきらめるのは簡単。

でも、それを超えて「だからこそ、仕掛けをつくる」と決めて行動する。

そこに、育成する側の覚悟があると私たちは考えています。

小さな問いかけ、小さなワーク、小さなフィードバック──

それらの仕掛けが積み重なって、ある日突然、大きな気づきや行動の転換点がやってきます。

だから私たちは、1人の決意を信じて、その背中をそっと押す準備をし続けているのです。

おわりに

どんなに優れた研修でも、意味があるのは本人の一歩があってこそ。

でもその一歩を信じて、土を耕し、水をやり、日を当てる──

それが、私たち育成側にできる最大の支援なのかもしれません。