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2024.07.10

価値と価格の関係性!デフレ思考からの脱却

日本経済は「失われた30年」と呼ばれる期間を経て、多くの変化と進化を遂げてきました。
その中で商品やサービスの価値と価格の関係性について、再評価する動きが見られます。

本記事では、デフレ思考からの脱却をテーマに、価値と価格の新しい関係性について考察してみましょう。

失われた30年で日本の商品サービスのクオリティは向上した!

1990年代初頭のバブル崩壊以降、日本は長期にわたる経済停滞を経験しました。

この「失われた30年」の間に、企業は生き残りをかけて効率化とコスト削減に注力しました。
その結果、価格競争が激化し、消費者は「安くて良いもの」を求めるようになりました。

しかし、この過程で日本の商品やサービスのクオリティは確実に向上しました。
技術革新と品質管理の徹底が進み、高品質な商品が低価格で提供されるようになったのです。

安くて良いものから、少々高くとも失いたくないものへの変化

近年、消費者の価値観に変化が見られます。
以前は「安くて良いもの」が重視されていましたが、今では「少々高くても失いたくないもの」へのニーズが高まっています。

これには、いくつかの要因があります。

まず、品質と安全性への意識が高まっていること。
消費者は信頼できるブランドや製品に対して高い価値を見出し、少々高くても安心して使い続けたいと考えるようになっています。

また、個々のライフスタイルや価値観に合った製品やサービスに対するニーズも増加しています。
これにより、個性的で高付加価値な商品が支持されるようになりました。

サービスは、体験価値だけでなく、購買する前から始まっている

サービスの価値は、その体験だけでなく、購入前から始まります。

消費者は購入前に製品やサービスについて調査し、ブランドのストーリーや企業の理念に共感することが重要です。
例えば、製品の製造過程や企業の社会貢献活動についての情報が、消費者の購買意欲に大きな影響を与えることがあります。

購買プロセス全体を通じての体験価値を提供することで、企業は顧客との信頼関係を築くことができます。

これには、オンラインでの情報提供やカスタマーサポートの充実、購入後のフォローアップなどが含まれます。
顧客が製品やサービスに対して感じる価値が高まることで、価格以上の満足感を得ることができるのです。

値決めの手法のあれこれ

商品の価格設定は、その価値を反映する重要な要素です。
適切な価格設定を行うことで、企業は持続可能なビジネスを展開することができます。

以下に、いくつかの価格設定手法を紹介します。

コストプラス法
製造コストに一定の利益率を加えて価格を設定する方法です。
簡単でわかりやすいですが、市場の需要や競合状況を十分に反映しない場合があります。

競争ベース価格設定
競合他社の価格を参考にして設定する方法です。
市場の競争環境に敏感である必要がありますが、差別化が難しい場合もあります。

価値ベース価格設定
顧客が感じる価値に基づいて価格を設定する方法です。
高品質やユニークな特徴を持つ製品に適しています。顧客の期待や需要に応じた価格設定が可能です。

ダイナミックプライシング
需要や供給、時期によって価格を柔軟に変更する方法です。
特にオンライン販売で有効です。

企業はこれらの手法を組み合わせながら、製品やサービスの価値を最大限に引き出す価格設定を行うことが求められます。

価値判断の多様性

価値判断の物差しは人によって異なるため、同じ商品やサービスでも異なる評価を受けることがあります。

これを理解し、以下の点に留意することが重要です。

顧客セグメンテーション
ターゲット顧客の価値観やニーズに応じて商品やサービスを提供します。
セグメンテーションに基づいてマーケティング戦略を展開することで、より効果的なアプローチが可能です。

パーソナライズドマーケティング
顧客の個別のニーズや好みに合わせた提案を行います。
データ分析を活用して、顧客ごとに最適な情報やオファーを提供することで、価値を感じてもらいやすくなります。

フィードバックの収集と対応
顧客からのフィードバックを積極的に収集し、それに基づいて商品やサービスを改善します。
顧客の声を反映することで、より多くの人に価値を感じてもらうことができます。

結論

デフレ思考からの脱却には、価格だけでなく価値に焦点を当てることが重要です。

消費者のニーズが多様化する中で、企業は高品質で信頼性のある商品やサービスを提供し、その価値を適切に伝えることが求められます。

これにより、少々高くとも失いたくないものとして支持され、持続可能なビジネスの成長が期待できるでしょう。