共創価値のエコシステムとは!企業としての目標
目次
エコシステムとはなにか?
エコシステムとは、環境にいい言葉のように聞こえますが、それだけではありません。
エコシステムの概念は、自然界だけでなく、ビジネスや技術、経済、社会などさまざまな分野に適用されています。
ビジネスエコシステムは、企業、顧客、パートナー、供給業者、規制当局などが相互に関与し合い、共に価値を創造するネットワークを指します。
このネットワークは、競争だけでなく協力も含まれ、全体としての成功を目指します。
例えばAmazonでは、オンラインマーケットプレイスを中心に、物流、クラウドサービス(AWS)、デジタルコンテンツ(Amazon Prime)、スマートデバイス(Echo)などの多様なサービスを提供し、広範なエコシステムを形成しています。
買い手と売り手及びアフィリエイターなどが相互に影響し合っています。
エコシステムは、多様な要素が相互に依存し合い、協力しながら調和を保つシステムです。
自然界、ビジネス、技術、経済など、さまざまな分野においてエコシステムの概念は重要です。
エコシステムの理解と構築は、持続可能な発展とイノベーションを促進させるでしょう。
共創価値エコシステムの図式化
引用元:Monitor Deloitte レポート | 価値共創マーケティング ─デジタルが可能にする顧客との新たな価値の創り方─4Cアプローチの図式化
図で見てもらえるとわかるように、
Contact(顧客接点)→Communication(双方向性の関係)→Co-Creation(共創)そしてValue-in Context(文脈的価値向上)へとなり、再びCommunicationへとループします。
これをシステム思考では強化型のループ図といいます。
時間的経過により、ユーザが何度もこのループをたどることによって、ロイヤリティの向上が図れ、離脱率が格段に低下します。
顧客と企業が相互に高めてく価値共創ループの仕組み
強化型ループを詳細に表したものがこの図になります。
引用元:Monitor Deloitte レポート | 価値共創マーケティング ─デジタルが可能にする顧客との新たな価値の創り方─価値共創ループ
顧客のVC文脈的価値は顧客満足度やロイヤリティと類似するものと考えてもらえると理解しやすいかもしれません。
インサイトとは、「洞察」「物事を見抜く力」で、消費者自身でも気づいていない無意識の心理のことです。
無意識の自我、固定概念、メンタルモデルと同様です。
顧客自身が他者に出していない感情なども含まれます。
ただし、当社では、インサイトの獲得を目標としていません。顧客感情を理解するのではなく、顧客自身のCX向上のために、エコシステムへ提供していただく仕組みづくりを行っています。
つまり企業として価値提案は行いますが、その後のループでは、価値向上の場づくりに徹し、価値向上は顧客が主体となって行って頂くのです。
顧客が求めていることは価値向上ではなく、ライフスタイルの向上
企業が提供する商品やサービスにおいて、顧客が本当に求めているのは単なる価値の向上ではなく、ライフスタイルの向上です。
顧客のライフスタイルを豊かにし、日々の生活をより良くするためのエコシステムを構築することが、現代のビジネスにおいて重要です。
マーケティングを狭い範囲から見ていくと
UX(ユーザエクスペリエンス)
UXは、ユーザーが特定の製品やサービスを利用する際に得られる全体的な体験を指します。
デザイン、使いやすさ、機能性、感情的な満足度など、さまざまな要素が含まれます。
CX(カスタマーエクスペリエンス)
CXは、顧客が企業と関わる全体の体験を指します。
購入前、購入時、購入後のすべての接点における体験が含まれます。
LX(ライフスタイルエクスペリエンス)
X(ライフスタイルエクスペリエンス)は、ユーザーや顧客が特定のブランドや製品を通じて得る全体的な生活体験を指します。
これは、単に製品やサービスの使用体験(UX)や企業との接点における体験(CX)を超えて、顧客のライフスタイル全体にどのように影響を与えるかに焦点を当てた概念です。
LXは、ブランドや製品が顧客の日常生活や価値観、文化にどのように深く関わり、影響を与えるかを考慮します。
皆さんも、人生を変えることのできた商品やサービスに出会ったことがありませんか?
鬱々とした日々を過ごすよりも、この楽しみがあるから、ワクワクする、1日または1週間を頑張れるなどのように感じることができるお店、サービス、商品などです。
よりポジティブな感情を引き出してくれる商品・サービスは、その人の人生をより多好感に溢れる物にしてくれます。
代表的な例
アップル
Appleの製品は、単なるデバイスとしての機能を超えて、ユーザーのライフスタイル全体に深く浸透しています。
iPhone、Mac、Apple Watch、Apple Musicなどのサービスは、ユーザーの日常生活を一体化し、シームレスな体験を提供します。
スタバ
Starbucksは、コーヒーの提供だけでなく、店舗の雰囲気、顧客サービス、コミュニティの形成を通じて、顧客のライフスタイルに深く関わります。
店舗は単なるコーヒーを買う場所ではなく、リラックスや仕事、社交の場として機能します。
無印良品(MUJI)
無印良品は、シンプルで機能的な商品を提供することで知られていますが、その背後には顧客のライフスタイル全体を豊かにするという強い意図があります。
無印良品の製品は、生活のあらゆる場面に溶け込み、長く愛用できることを目指しています。
企業の使命は、顧客やエンドユーザを幸せにすることです。
CXやUXだけではなく、LXを含めた経営戦略が求められています。