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2025.09.14

秋刀魚が豊漁!あの脂が乗った美味しいサンマが10年ぶりに帰ってきた!

秋の夕方、グリルの扉を開けた瞬間に立ちのぼる香ばしい煙。脂が熱で弾けて、ジュッ…と音を立てながら皮がパリッと張る。箸を入れると、身の奥から透き通った脂がスッとあふれて、大根おろしとすだちの酸がそれをきゅっと締める――。

「ああ、これが“帰ってきた秋刀魚”の味だ」と思わずうなずく夜でした。

きのう、ぷらら天満で1匹150円のサンマを購入。去年と比べて約1.4倍のサイズで、持ち上げたときに感じるずしりとした重み、手に残る銀色のぬめりからして別物。

焼き上がりの身はふっくら、口の中でほどけるたびに甘い脂が広がり、白いご飯が止まりません。食卓の全員が同時に「うまい」と笑って、気づけば骨だけ―

―“秋の王道”が本当に戻ってきたと実感しました。

ここ数年は「高い・小さい・脂が少ない」で敬遠しがちだったサンマが、手の届く価格と満足のボリュームでふたたび日常へ。

ニュースの「豊漁」が、たしかに台所と食卓に届いています。さあ今年は、塩焼きはもちろん、刺身やなめろうまで―― “秋刀魚の完全復活”をとことん楽しみませんか。

今年は秋刀魚が豊漁、水揚げ量は昨年の〇倍!

北海道・根室の“棒受網漁”初水揚げは173トン。

これは昨年同時期の約2.6倍という幸先の良いスタートでした。

翌日には400トン超の見通しと報じられ、「近年にない好漁」の空気が一気に高まりました。

その後も各地で水揚げが好調に推移した結果、流通現場の処理能力を守るため、業界団体「全さんま」は24~48時間の計画休漁で調整に入るほど。

好漁が“実需の調整”を必要とする段階に入ったのは、ここ数年では珍しい動きです。

スーパーでも1匹200円程度~、昨年の半値

都内の鮮魚店では北海道産「新物」でも1尾410円前後と、昨年比で2~3割安。量とサイズ感が戻り、「脂がのってふっくら」とプロの評価も上々です。

一部の量販店では198~200円台“目玉価格”も登場し、店頭のにぎわいが戻ってきました(特売事例)。

加えて、スーパー関係者からも「過去10年で一番いい」「9月以降はさらに相場が下がる可能性」という声。サイズ大きめ+価格低下で“食卓回帰”が現実味を帯びています。

なぜ、10年ぶりに豊漁になったのか?その理由

・黒潮大蛇行の終息・海況改善で、日本近海へ寄りやすい回遊に。

黒潮大蛇行が“終わる”と何が変わる?

黒潮大蛇行(KLM)は、紀伊半島・潮岬の沖で黒潮の本流が大きく沖合へ外れ、東へ“蛇行”して流れる状態。これが続くと、

黒潮前線(暖かい黒潮水)と親潮前線(冷たい親潮水)の“出会いの場”=KOTZ(黒潮‐親潮移行帯)の位置関係が変わり、暖水の張り出しや暖水渦(暖水塊)が日本沿岸側に入り込みやすくなって、サンマの適水温帯(だいたい10~18℃)が沖へ押しやられがちになります。結果、漁場は遠のき、来遊が“薄く・沖に偏る”傾向が出やすい。

2025年はこのKLMが4月に終息。気象庁と海上保安庁が8月29日に正式発表しています(2017年から過去最長・7年9か月続いたKLMに区切り)。

・今季の魚体はやや大型化の見通し(昨年より重いサイズ帯が主体)で、脂乗りも良好。 ・序盤からの来遊・水揚げが活発で、処理能力保護のための休漁調整が入るほど。供給側が潤沢に動き始めたサインです。

※一方で、水産庁・各県の長期予報自体は「来遊量は昨年並みの低水準」という慎重姿勢でした。

結果的に魚体サイズの良化&序盤好漁が、消費者の体感を「豊漁」へ押し上げた格好です。

秋刀魚は秋の味覚の象徴!物価高に苦しむ中、救世主になれるか?

ここ数年、“高い・小さい・痩せている”と敬遠されがちだったサンマが、「手頃で脂がのった“いつもの秋刀魚”」として食卓に帰還。200円台の特売~400円前後で“焼き魚の王道”を楽しめるなら、物価高で重くなった家計にも確実に追い風です。

おいしく食べるワンポイント

塩焼き+大根おろし+すだちの鉄板に、今年は刺身・なめろうも狙える鮮度とサイズ感。まずは「新物」を見かけたら即ゲット。

価格は週ごとに変動。9月中旬~下旬に相場が落ち着く可能性があるので、チラシと店頭をチェック。

今年の合言葉は、「煙、上げよう。サンマ、焼こう。」

脂の香りが立ったら、10年ぶりの“秋の幸せ”が戻ってきます。

参考・出典
・初水揚げ173トン(前年2.6倍)など序盤動向。FNNプライムオンライン
・各地で好漁により休漁調整(24~48時間)。TBS NEWS DIG
・店頭価格・サイズ感(410円前後、昨年比2~3割安)。FNNプライムオンライン
・量販店の特売事例(198~200円台)。YouTube
・市場・小売の声(「過去10年で一番いい」等)。めざましmedia
・長期予報の見立て(来遊量は“昨年並みの低水準”だが、魚体は昨年超え)。