「共感」と「成長支援」で変わる面接|コーチングと動機付け面接の融合とは?


目次
「面接=評価の場」はもう古い?


従来の面接は、「企業が応募者を見極める場」という認識が主流でした。
でも、今の採用市場は変わってきています。
・応募者も企業を“選ぶ”時代
・一方的な質問や説明は敬遠されがち
・面接がきっかけで辞退されるケースも増加…
こうした背景から、今、注目されているのが【対話型面接】。
その中でもとくに効果的なのが、「コーチング」と「動機付け面接」のスキルです。
コーチングとは?


コーチングとは、答えを与えるのではなく、問いかけを通じて相手の中にある“可能性”や“願い”を引き出す関わり方です。
主な特徴
・問いかけによって内省を促す
・答えを与えるのではなく、自分で導かせる
・相手の主体性・意思を尊重する
・未来志向で“なりたい自分”を描かせる
面接での問いかけ例
「この仕事を通じて、どんな成長をしていたいですか?」
「理想の働き方やキャリアは、どんな姿だと思いますか?」
「今までの経験の中で、最も誇らしかったことは何ですか?」
「この職場で挑戦してみたいことは何ですか?」
“気づき”が生まれた瞬間から、行動は自然と始まります。
それが、コーチングの力です。
動機付け面接とは?


動機付け面接とは、「変わりたいけど迷っている」人に対して、無理に背中を押すのではなく、自発的な変化を促す“共感型の対話法”です。
主な特徴
・迷いや葛藤に“共にいる”姿勢
・説得ではなく“気づき”を支援
・共感と傾聴をベースにした信頼関係の構築
・相手の価値観にアプローチする対話
面接での問いかけ例
「転職について、まだ迷いがあるとすれば、どんな部分でしょうか?」
「仕事選びで、あなたが一番大切にしたい価値観って何ですか?」
「今のキャリアに、どんな“モヤモヤ”を感じていますか?」
「迷いが晴れるとしたら、どんなサポートが必要ですか?」
相手の中にある“変わりたい気持ち”にそっと火を灯す。
それが、動機付け面接の役割です。
融合するとどうなる?“共感 × 成長支援”の最強スタイルに!
2つの技法は、まったく異なるアプローチのようでいて、実は相互補完的で相性抜群!
コーチング | 動機付け面接 |
---|---|
ゴール志向(未来・成長を見据える) | 気持ち・価値観志向(内面に寄り添う) |
成長を促す | 行動変容の土台を築く |
自己発見をサポート | 内的動機を深掘りする |
融合のメリット
・応募者の「本音」や「価値観」が自然と見えてくる
・「やる気を確認する面接」から「やる気を育てる面接」へ進化
・応募者に「この会社なら信頼できる」と思ってもらえる
🎤 明日から使える!融合スタイルの質問例 5選
「今回の応募にあたって、どんな思いがありましたか?」(共感+傾聴)
「この職場で、あなたが大切にしたいことは?」(価値観の明確化)
「理想に近づくために、どんな環境が必要だと思いますか?」(自己洞察)
「前職でやりがいを感じた瞬間って、どんな時でしたか?」(動機の発見)
「入社後、どんな自分に成長していたいと思いますか?」(未来志向)
面接官が実践できる3つのヒント
“聴く姿勢”を整える
話を遮らず、共感と安心感をもって向き合う
質問を変えてみる
Yes/Noで終わらない「開かれた問いかけ」を意識する
面接を“対話の場”に再定義
応募者と共に“未来を描く時間”としてデザインする
最後に|面接力=人間力


面接は、応募者にとって会社の“第一印象”を決める場。
だからこそ、「話しやすかった」「自分のことを理解してくれた」と思ってもらえるような面接を目指していきたいですね。
「コーチング」と「動機付け面接」を組み合わせた新しいアプローチで、あなたの面接力もきっとワンランクアップするはず!