頭脳の働かせ方と情報力の鍛え方
目次
経営は変化に挑戦すること、情報力が変化への挑戦の糧となります
経営を取り巻く環境は、移り変わります。
コロナ渦以降のビジネス環境も様変わりし、生成AIなどのテクノロジーの進化により、新たなビジネスや既存のビジネスの価値も大きく変化しつつあります。
見たり(視覚)、聞いたり(聴覚)、試したり(価値判断)、それらを統合(組み合わせ)していくことで、新しい価値が生まれていくのです。
そのためには、何が変化していっているのかという情報収集能力が不可欠なのです。
情報力の鍛え方
情報づくりはモノづくりと同じ
モノづくり・・・原料→材料→製品
情報づくり・・・資料→情報(インフォメーション)→知識(知識化)インテリジェンス(ナレッジ)
だれでも、取得できる情報は、インフォメーションにしかすぎませんが、そこに自己分析や他の情報と統合化することで独自の見識となり知識や知恵へと変化していきます。
インフォメーションは、発信者の感情や意図が隠されている場合はありますので、多角的な側面から何度も分析することで、より真実が見えていきます。
昨今でもチャットGPTなどの生成AIの発展により、短時間で何度も検証が可能ですので、分析する習慣をつけていきましょう。
「収集の感度アンテナと何故と思った懐疑的な思考力を高める」
なぜと感性的に捉えたことを、深堀りしたり、AIに質問を繰り返すことで、情報の精度が飛躍的に向上します。
着想(ヒント)・連想(統合)・発想(ひらめき)・予想(仮説)の4つのSTEP
新しいビジネスや、業務改善では、4つのSTEPと反復して考えていくとアイデアが洗練されていきます。
STEP①:着想(ヒント)はどのように捉えられるのか?
ギャップ分析
現状の状況判断と理想とギャップを分析し、行動計画を立てること
ベンチマーク・競合分析
他者のビジネスモデルを分解したり、真似たりする
3C分析
顧客、自社、競合を分析し、顧客の困りごと、不満、不安を解決する
ビジネスの歴史から学ぶ
現状のビジネスからだけでなく、過去から現在に転換する
これら以外にも、事象と感性で捉え、アイディアをひらめくことがあります。
※詳しくは、こちらのブログ記事をお読みくださいね!
思考力を鍛えよう① 「抽象化→概念化→具体化」のSTEPで♩
STEP②:連想アイディアのイメージングは、取得した情報と見識をつなぐこと
閃いたアイディアを単独で用いるだけでなく、様々なアイディア同士を連結させて、組み合わせ一つのアイディアに統合するイメージをすること
単独のアイディアだけでは、他者との差別化が生まれなかったり、すぐに模倣されてしまいます。
何かと何かを組み合わせることで、オリジナリティを得ることができるのです。
ここで大切なことはより具体的にイメージできるかどうかです。
イメージするものは、“ビジネスがリリースされたときの顧客や問題が解決されたときのユーザの笑顔が見えるかどうか”です。
社会的に必要とされるアイディアは、エンドユーザの笑顔がイメージできます。
より鮮明にイメージできるのであれば、次のSTEPに進んでいきましょう。
STEP③:発想は、自己や組織を深く知ることで生まれる“己を知る”
連想で得たイメージを具体化していくSTEPです。
自社や自己の環境分析を行います。
VIRIO分析・・・自社の経営資源の中でどこに競争優位性を発揮できるのか?
SWOT分析・・・強み弱み機会脅威のマトリクスで、勝つための戦略を考案する
組織のケイパビリティは何か?時間的な経過を経て、蓄積できるものは何かなどを考えていきます。
そうすると、おぼろげながら新しいビジネスモデルの形が見えてくるのではないでしょうか?
STEP④:予想は、論理的なエビデンスと時流を読み切る力
どんなにいいアイディアでも時流を捉えなければなりません。
商品ライフサイクルでは、導入期・成長期・成熟期・衰退期の中で、今どこなのか?
他者の代替するサービス・競合は何か?
市場規模と成長率はどうか?
また自社での事業ポートフォリオも理解しておきましょう。
育てる事業・伸ばす事業・守る事業・改善する事業
事業間のバランスやキャッシュフローなども理解しておきましょう。
その事業を開始するのに、必要なものは何か?
既存事業との相乗効果や相補効果は?
事業の拡張性があるかどうか?などなどの詰めが必要となります。
そうすることで、計画数字のエビデンスが向上していきます。
着想したアイディアは無駄にならない、複数着想し、数ある中で一つ実現する
全てのアイディアを事業化することはできません。
せっかくひらめいても、断念することはあるでしょう。
とはいえ、アイディアを未来永劫破棄する必要もありません。
とん挫したアイディアを再結合し、新しいアイディアとしてよみがえらすこともで、時流や時節が変わり、実現化するタイミングもあるからです。
ひらめきノートやアイディアブックを作り、ひらめきはレコードしていくことが重要なのです。
夢の中でアイディアを得ることがあります。
すぐに書き留めておかなければ、煙のように消え失せてしまいます。
一つのアイディアを深堀することは大切ですが、執着しすぎることは良くありません。
但し、アイディアは他者によくよく話すことが重要です。
話しているうちに、自分の耳で聞き、自分自身でアイディアが整理されることがあるからです。
“自己と対話する”これはアイディア発想だけに限られることではないですが、日常的に習慣化しておけば、アイディアが連結でき、アップデートできます。
皆さんも常に新しい創造のために、脳を働かせ、情報化能力を向上させていきましょう。