18歳未満の方はコチラから退場ください。
2024.08.06

仮説思考「自分の仮説をもて」

ビジネスパーソンの必須能力である「仮説思考」

仮説思考とは?

仮説思考とは、物事を答えから考えることです。
ビジネスパーソンが仮説思考を身につけると、情報の海に溺れずに問題解決を行うことができ、大局観をもって仕事ができるようになります。

そのためにも、意思決定において、今ある選択肢をいかに絞り込むかという視点で情報収集することが必要です。

その情報収集、アンテナの立て方として、次のステップが効果的です。

仮説の設定:問いを立てるスキル

 まず、解決すべき問題に対して仮説を立てます。

この仮説は、問題の原因やその解決策に関する初期の推測となります。

仮説を立てることは、「問いを立てる」ということです。
こうすれば、こう変わるではないかという建設的な考え方で問いをブレストしていきましょう。

仮説ごとに、どの情報が必要か、どのような情報が役立つかの指針を得ることができます。

情報源の特定:身近に専門家がいる

必要な情報を得るために、情報源を探すことから始めます。

例えば、チャットGPTなどの生成AI、web検索などからスタートします。

市場調査、業界レポート、専門家の意見、内部データなどが考えられます。
情報源を特定する際は、その情報の信頼性や関連性を評価することが重要です。

情報は必ずダブルチェックをしましょう。
一つの情報源からを鵜呑みにするのではなく、2つ以上の別のルートからの情報のすり合わせを行う習慣をつけておきましょう。

そして、意外なところに専門家がいるのです。
例えば、ファッション、グルメ、音楽、日用品、家電、車、バイク、時計、医療、ペット、観光地などプライベートに密接な情報は全ての人が持っている情報です。

個人個人で得意とする情報があるので、皆が特定の分野では専門家であり、そのほかの分野では素人なのです。

情報の結合と連結で仮説の深堀を

収集した情報を用いて、最初に立てた仮説を深堀していきます。

必要な情報が揃えば解決できる計画まで昇華させていきます。
しかし、必要な情報が揃わないときは、ペンディング”一時保管”しておくのです。

時間的経過により、テクノロジーの進化やコモディティ化により、技術的な問題やコスト問題が解決できる時期が来る時があります。

アンテナを高く保つ:常に新しい情報に敏感であることが重要です。

業界の動向、技術革新、競合の行動など、継続的に情報を更新し、それに基づいて戦略を再評価する必要があります。

”優秀な人”は問題を素早く発見し、解決策にたどり着くのが早い!?

「仮説」が仕事の質とスピードを決める!

ビジネスの経験はそれなりに積んでいるのにいつまでも先を見通せない
思い切った意思決定ができない

…このように感じることはありませんか?
この「先見性」と「決断力」の2つは、「仮説思考」と密接な関係があるのです。

具体的な事例

事例1:新商品の市場投入

状況:ある飲料メーカーが新しい飲料製品を市場に投入しようと考えています。

仮説:「新しい健康志向の飲料は、若年層に限らず全ての世代に人気が出るだろう」という仮説を立てました。

行動:この仮説に基づき、対象となる若年層を中心に市場調査を行うのではなく、健康志向の飲料と言えば、幅広い世代に支持されるためのブランディングを徹底的に行いました。

全世代が必ず行っているモノとキーワードとして挙げたものが“睡眠の質の向上”です。
乳酸飲料が先行して市場に投入して大成功していますが、水分量は不足しています。

そこに商機を見出し、独自のポジションを築き上げることが目的です。

従来のマスマーケティングではなくYouTuberとコラボしたスポーツイベント、SNS広告及び成果の高いスポーツ選手の年間スポンサードなどです。

結果:調査結果が仮説を支持したため、商品の認知度は向上

独自のポジションを築くことに成功、当初はドラックストアを中心に販売をしていたが、コンビニ、スーパーそして、今拡大中の24時間コンビニジムなどへの展開ができました。

結果として、製品は予測以上の成功を収め、迅速な意思決定が市場の先行者利益を確保しました。

事例2:ITシステムの導入

状況:中規模の製造業が、生産効率を向上させるために新しいITシステムの導入を検討しています。

仮説:「新システムを導入することで、労働生産のボトルネックが解消され、全体の生産効率が20%向上し、組織に余剰が生まれ、レジリエンスが強化される」という仮説を設定。

行動:自社組織にテスト導入。自社の労働生産性向上の成功体験を使用し、他者へのコンサルティングやソフトウェアの仕様変更、バージョンアップを行います。

結果:自社の生産性が向上しただけでなく、成功体験をマネタイズすることができ、新しいビジネスへとつなげることができました。

これらの事例から分かるように、仮説思考は情報を効果的に活用し、先見性を持って未来を予測し、確実な決断を下すための重要な要素です。

良い仮説を立てるための頭の使い方

良い仮説を立てるための方法の一つに、「ゼロベースで考える」方法があります。

これは、既存の枠組みにとらわれず、目的に対して白紙の段階から考えようとすることです。

たとえば、あなたが顧客からの苦情を取り扱うコールセンターの運営を任されているとしましょう。
会社の方針で、「現在の半分の人員で行え」「七割削減しろ」などと言われたらどうでしょうか。

単純な効率化ではなく、次のように発想するのがポイントです。

クレームが発生するからコールセンターの仕事が必要なのであって、クレームが全く発生しなければ、自分たちの仕事はなくなり、七割どころか100%のコストダウンが可能である。

これをもとに、次のような仮説を立てることができます。

クレームの発生要因が、工場の品質管理にある場合、生産管理や品質管理を徹底する。

説明書が分かりにくいために質問が多いのであれば、取り扱い説明書を作り直してもらうことで、クレームを絶つ。

このように、現状をいったん忘れて新たに考えるときに、創造的な仮説が生まれます。
日頃からゼロベースで考える癖をつけておくことで、影響力のある解決策を、必要なときに思いつくことができるのです。

「仮説思考」で、仕事のスピードも質もアップ!

最初から仮説思考が完璧にできる人はいません。
コツはとにかく少ない情報で考える練習を繰り返すこと。

そのためのフレームワークとして、フェルミ推定というものがあります。

フェルミ推定とは?
調査が難しい数字や規模を、論理的思考力を使って概算する手法です。
具体的なデータや詳細な情報が不足している状況でも、既知の情報や身近な情報などを組み合わせ、大まかに推定します。

たとえば、「日本にある駅の数」や「一日に飲まれるコーヒーの量」などといった問いに対し、都道府県の数や日本の人口、駅間にかかる時間、コーヒー好きが一日に飲むコーヒーの量などを組み合わせ、論理的に答えを“概算”します。

詳細な数字は些末的なものです。
それらを詳細にこだわるぐらいならば、行動したほうが価値が高いでしょう。

それらを繰り返すことによって、答えにたどり着くスピードと、答えの質が格段に上がっていくのです。
しかし、仮説思考をいきなり顧客相手に試すのは勇気がいるもの。

そんな時は生成AIに先生役をお願いして出題してもらいましょう。
適切なフィードバックももらえますので、どんどんスキルアップできますよ!