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2024.12.31

パーパス経営が浸透しない理由とその解決策

パーパス経営とは何か、おさらい

パーパス経営とは、企業の存在意義Purpose)を明確にし、それを軸とした経営を行うアプローチです。がパーパスを考えていますが、その本質的な理解と浸透には課題が残されています。

企業のパーパスには通常、以下の内容です。

社会課題の解決への貢献

ステークホルダーへの価値提供

企業のビジョン

従業員の行動指針

ESG経営やSDGSとの関連性

パーパス経営は、ESG環境 / 社会 / ガバナンス)やSDGsと密接に関連しています。
これらは企業の社会的責任と持続可能性を重視する点で共通しています。

パーパスとESG/SDGsの関係

パーパスが方向性を示す羅針盤となり、ESGは具体的な評価基準を提供し、SDGsは達成すべき具体的な目標を示します。

これらが相互に補完し合う関係となり、それぞれの達成基準を携えておくべきでしょう。

パーパスは抽象度が高いため現場レベルでの共感を得にくい

企業のアイデンティを明示し、進むべき方法を示してくれるパーパスですが、全ての企業がその浸透に上手くいっているわけではありません。
理念経営とおなじ課題を抱えています。

では、なぜ浸透しないのかを紐解いていきましょう。

多くの企業でパーパス経営が浸透しない主な理由は以下の3つが考えられます。

パーパスが抽象的な概念である

他人事、他人任せ

共感していない

具体的な課題

理念と日常業務のつながりが見えにくい

数値目標との前提が難しい

個人の価値観との突合ができていない

現場レベルでの具体的な行動への落とし込みが困難

これらの課題は、パーパスが「きれいごと」や「お題目」として受け入れられる原因となっています。

それらを解決するには、自己ビジョンやマイパーパスを設定する必要があるでしょう。

解決策は「対話」自分との対話・他人との対話、会社のパーパスとの向き合い方

パーパス経営の浸透には、多層的な対話が鍵となります。
一番大切なことは“自己との対話”でしょう。

自分が何者であるかというアイデンティティを明確にすること。

自分の価値観の明確化(過去との対話。得意不得意、成し遂げたいこと、興味があること。)

つまり、人生をどう生きるかということです。
キャリアビジョンの検討や仕事の意義の再確認も含まれます。

自分が何者であるかを明瞭にしながら他者との対話進めていきましょう。
異なる立場の人々との意見交換をすることによって、様々な視点をしることができます。

ここで大切なことは、異なった価値観を受容するといったことです。

他者は自己ではなく、他人です。
価値観は似れど一致することはありません。
違いを受け入れる余裕を作ることで他者理解が進んでいくのです。

最後に“会社のパーパスとの向き合い方”が重要です。
会社のパーパスを決定したのは、自己ではなく、他人です。

つまり価値観の完全な一致はありえないのです。
しかし受容しなければ、相互理解が進みません。

自己のビジョンやマイパーパスとの統合化を図ることによって自己の物へと変化してくのです。

当社では、これを守破離で考えるように指導しています。

自己ビジョンがその価値観を受け入れることができる基準となる

パーパス経営の真の浸透には、個人のビジョンとの調和が大前提です。

自身のキャリアビジョン、個人の志向性と強み、生き方や働き方の価値観という“ものさし”があってこそ、他者の決めたパーパスに共感をえることができるのです。

組織との価値観の統合さえできてしまえば、それにそった現場レベルでの実践ができます。
すでに自分のものとなったパーパスが共感できないとなれば、共感をできるようによりよく改善してくことです。