【MBA × 現場思考⑩】「価値の連鎖」と「成果の連鎖」──バリューチェーンとアトリビューション分析の交点


バリューチェーン(価値連鎖)とアトリビューション分析(Attribution Analysis)の類似性を考察する
企業が成果を得るための活動や取り組みと、Webサイト上でコンバージョンを増加させるための施策には、多くの共通点があります。
これらのプロセスを分析し、最適化するためのフレームワークとして、バリューチェーンとアトリビューション分析が存在します。
本稿では、これら二つの手法の類似性を考察し、どのように活用できるかを探ります。
目次
企業が果実を得る動線や取組とHPのコンバージョンを増加させる取り組みには類似性がある


バリューチェーンは価値連鎖ともいわれ、それぞれの部門での取り組みの付加価値の総和はその企業が提供する商品サービスの価値を決めるという概念です。
一方で、HPのコンバージョン(成約)増加施策はコンテンツの内容、動線、デザインなどのUI設計が必要です。
どちらも一つの部門や1つのコンテンツがその価値を決めているのではなく、それぞれの貢献度合いが存在するといった点で類似性が見られます。
バリューチェーンは、その企業の俯瞰的にみたもの、アトリビューション分析は、WEBに限ってミクロ的な分析と言えるでしょう。
その中間にはアナログな接客や営業などを含めオペレーション分析ももちろんじゅうようとなります。
バリューチェーンとは何か?そしてアトリビューション分析とは?
バリューチェーンは、マイケル・ポーター氏が提唱した概念で、企業の活動を「主活動」と「支援活動」に分け、それぞれの活動がどのように価値を生み出しているのかを分析するフレームワークです。
これにより、企業は自社の強みや課題を明確にし、競争優位性を築くための戦略を立案できます。
一方、アトリビューション分析は、ユーザーがコンバージョンに至るまでの経路(カスタマージャーニー)を分析し、各接点(タッチポイント)の貢献度を評価する手法です。
これにより、どのコンテンツやチャネルが成果に寄与しているかを明確にし、マーケティング施策の最適化に役立てることができます。
バリューチェーンの提唱者であるポーターは、コストに対しても注目しています。
ここで論じるコストとは、単なる現金だけでなく、労働力や管理といった経営資源全般を含みます。
バリューチェーンの改善や競争戦略の精度を高めるために、以下の論点を点ではなく 連関として捉えます。
どこにボトルネックが生まれているのかを分析し、課題を発見する


バリューチェーン分析では、各活動がどのように価値を生み出しているかを評価し、無駄なコストや非効率なプロセスを特定します。
これにより、企業は自社の強みや課題を明確にし、競争優位性を築くための戦略を立案できます。
同様に、アトリビューション分析では、ユーザーの行動データを分析し、どのコンテンツやチャネルがコンバージョンに貢献しているかを評価します。
これにより、マーケティング施策の効果を正確に把握し、予算配分や施策の改善に役立てることができます。
解決するということは問題をなくすのではなく、その事象にプラスの作用をさせることだ
課題の解決とは、単に問題を排除することではなく、その事象に対してプラスの作用を与えることです。
バリューチェーン分析やアトリビューション分析を通じて、企業は自社の活動やマーケティング施策を最適化し、より高い価値を創出することが可能となります。
例えば、バリューチェーン分析により特定された非効率なプロセスを改善することで、コスト削減や品質向上が実現できます。
また、アトリビューション分析により効果的なチャネルやコンテンツを特定し、リソースを集中させることで、コンバージョン率の向上が期待できます。
バリューチェーンとアトリビューション分析は、企業の活動やマーケティング施策を最適化するための強力なツールです。
これらのフレームワークを活用することで、企業は自社の強みを最大限に引き出し、競争優位性を築くことができます。
顧客価値をさらに高めるには、自社の外に広がるエコシステムを捉え、 その一部に資源を注力する/連携・委託で補完する発想が不可欠です。これは バリューチェーンの再構築に当たり、 「自社(グループ)内で完結させる」発想よりも、いまや主流と言えます。