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【2026年施行】労働法40年ぶりの大改正を完全解説|勤務間インターバルから106万円の壁まで

「また法律が変わるの?」

そんな声が聞こえてきそうです。

確かにここ数年、働き方改革関連で毎年のようにルールが変わっています。しかし、この2026年は少し様子が違います。

単なる微調整ではなく、私たちの「働き方のOS」そのものを書き換えるような、約40年ぶりの大改正が動いているのです。

今回の法改正の波は、労働者が直面するライフイベントやキャリアの壁という「逆境」を、組織と個人の「強さ」へと転換するためのインフラ整備に他なりません。

今、何が起きているのか? そして私たちはこの変化をどう「編集」すべきなのか? 現時点での最新状況を整理しました。

01

労働環境の変化ともに変わる労働法

2026年は、日本の労働法制において「約40年ぶりの大改正」とも称される労働基準法の抜本的な見直しを含め、非常に大きな転換点となる年です。

これらの法改正は、労働者が直面するライフイベント(育児・介護)やキャリアの停滞(スキル不足・過重労働)という「逆境」を、制度の力で「再起の機会」へと変えていくためのインフラ整備であると捉えることができます。

02

2026年の法改正の施行スケジュール

1. 労働基準法の大改正(働き方の再設計)

労働者の健康確保と「つながらない権利」の確立が柱となります。

連続勤務の上限規制:

「14日以上の連続勤務」が禁止される見通しです(変形休日制の見直し)。

勤務間インターバル制度の義務化:

終業から翌日の始業までに、原則11時間の休息時間を設けることが検討されています。

法定休日の特定義務化:

曖昧だった「法定休日」を事前に特定することが義務付けられ、割増賃金の計算が厳格化されます。

「つながらない権利」のガイドライン:

勤務時間外の連絡に応じる義務がないことを明確にする指針が策定されます。

2. 育児・介護休業法の拡充(2025年〜2026年にかけて順次)

仕事と家庭の両立を支援する措置がさらに強化されます。

3歳〜小学校就学前の子を持つ社員への措置:

短時間勤務やテレワーク、始業時刻の変更など、複数の選択肢から選べる制度の導入が企業に義務付けられます。

「子の看護等休暇」の拡大:

対象が「小学校3年生修了まで」に延長され、行事参加(入園式・卒園式)や学級閉鎖時も取得可能になります。

個別の意向聴取・配慮:

妊娠・出産の申し出時や子が3歳になる前に、働き方に関する意向を聞き取り、配慮することが義務化されます。

3. 女性活躍推進法の拡大(4月施行予定)

情報公表の義務拡大:

男女の賃金差異や女性管理職比率の公表義務が、従来の「従業員301人以上」から「101人以上」の企業へと拡大されます。

4. 社会保険・年金制度の変更

「106万円の壁」の撤廃に向けた動き:

厚生年金の適用要件から「賃金要件(月額8.8万円)」を撤廃し、週20時間以上働く場合は企業規模を問わず加入対象とする方向で調整が進んでいます(2026年10月が有力)。

在職老齢年金の基準引き上げ:

働きながら年金をもらう際の支給停止基準が、現行の50万円から62万円に引き上げられ、高齢者がより働きやすい環境になります。

5. カスタマーハラスメント(カスハラ)対策の義務化(10月予定)

対策措置の義務化:

顧客からの著しい迷惑行為から従業員を守るため、相談窓口の設置やマニュアル作成などが企業に義務付けられる見込みです。

2026年の法改正については、すでに施行日が確定しているものと、現在国会や審議会で議論されており「2026年度中の施行」を目指しているものに分かれます。

現時点での施行時期・予定を整理しました。

1. 2026年(令和8年)4月1日施行が確定・確実なもの

改正 育児・介護休業法(主要部分):

・3歳から小学校就学前の子を持つ労働者に対する「柔軟な働き方(テレワーク、時短、時差出勤など)」の選択肢付与の義務化。

・「子の看護休暇」の対象拡大(小学校3年生修了まで)と取得理由の緩和。

改正 女性活躍推進法:

男女の賃金差異、女性管理職比率などの情報公表義務が、常時雇用する労働者「101人以上」の企業へと拡大。

2. 2026年(令和8年)10月施行が見込まれているもの

社会保険(厚生年金・健康保険)の適用拡大:

いわゆる「106万円の壁」の撤廃。週20時間以上働くパート・アルバイトへの社会保険加入義務化(企業規模要件の撤廃など)が、この時期を目途に調整されています。

カスタマーハラスメント(カスハラ)対策の義務化:

厚労省の検討会では、2026年中の施行(秋頃の10月案が有力)を目指して法案の提出が進められています。

03

2027年にずれ込む法改正

2026年度中(施行日は今後決定)のもの

労働基準法の抜本改正(勤務間インターバル、つながらない権利など):

現在、労働政策審議会で激しい議論が行われています。2025年の通常国会に改正案が提出されれば、2026年4月以降、段階的に施行されるスケジュールが有力です。

特に「14日以上の連続勤務禁止」や「インターバルの努力義務から義務への格上げ」などは、2026年4月を目指す動きがあります。

「労働基準法(労基法)の抜本改正」に関する法案の提出が、2025年の通常国会で見送られる(あるいは先送りにされる)という見通しが報じられています。

1. なぜ「見送り」と言われているのか?(労基法の状況)

今回の労基法改正(勤務間インターバル、つながらない権利、14日連続勤務の禁止など)は、約40年ぶりの大改革となるため、労働政策審議会(厚労省の諮問機関)での労使(労働者側と経営者側)の議論が非常に難航しています。

経営者側: 「一律の義務化は中小企業の経営を圧迫する」「現場の運用が困難」と慎重。

労働者側: 「過労死防止のために早期の義務化が必要」と主張。

この合意形成に時間がかかっており、2025年の通常国会に法案を提出し、2026年4月に施行するという当初のタイトなスケジュールを維持するのが難しくなっている、というのが現在の主な論調です。

2. 「施行されるもの」と「遅れるもの」の切り分け

全ての改正が止まるわけではありません。ここが重要なポイントです。

【見送り・遅延の可能性が高いもの】

労働基準法改正: 勤務間インターバル、つながらない権利、法定休日の特定、連続勤務制限など。これらは国会提出が遅れるため、施行は2026年後半以降、あるいは2027年以降にずれ込む可能性があります。

04

ブラック企業は撲滅すべきだが、労働者が求めていない法改正がいかがなものか?

1. なぜ「労働者が望まない」とされるのか?

「ブラック企業撲滅」には誰もが賛成しますが、一律の規制が「働く意欲や事情」と衝突している現実があります。

「106万円の壁」と手取り減少(拒否集団の形成)

社会保険の適用拡大は将来の保障にはなりますが、短期的には「手取りが減る」という「デメリット」を生みます。これを「望まない改正」と捉えるパート・アルバイト層は多く、制度への強い拒否感を生んでいます。

労働時間制限と稼ぐ権利の衝突

「残業代で稼ぎたい」「短期間で集中して働いてスキルを上げたい」という層にとって、一律の残業上限や勤務間インターバルは、自己実現の機会を奪う「壁」に見えることがあります。

「つながらない権利」の強要への違和感

副業や複業、プロフェッショナルな働き方をしている層にとっては、画一的な「連絡禁止」よりも「自分の裁量でいつ連絡するかを決められる自由」の方が重要視されています。

3. 現在の「審査見送り」が意味するもの

2025年後半から高市政権下で議論されているのは、「心身の健康」と「労働者の選択」の対等なバランスです。

規制の弾力化:

ブラック企業は徹底して排除しつつ、自律的な専門職や高所得層には「あえて規制を受けない選択(オプトアウト)」を認める。

デメリットの緩和支援:

社会保険料負担で手取りが減る分を、企業の賃上げやリスキリング支援(教育訓練給付の拡充)で補い、「目先の減収」というデメリットを「長期的なキャリアの強さ」へと改善する仕組み作り。

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。

法改正は、時に現場に混乱(一時的な失敗)をもたらします。しかし、その混乱こそが「組織をより強く、柔軟に編集し直すチャンス」です。

就業規則を「法律に合わせるための事務作業」と捉えるか、それとも「社員が逆境を乗り越えるための武器(OS)」と捉えるか。この差が、2026年以降の企業の強さを分けることになるでしょう。

たとえ法案の審査が一部見送られたとしても、労働者の意識はすでに「より自律的な働き方」へと向かっています。制度を待つのではなく、自らの手で「理想の働き方」をつくりましょう。

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