やらない勇気の、その次へ。エッセンシャル思考が導く自分の使命


目次
エッセンシャル思考とは何か?


「やることが多すぎて、何から手をつければいいか分からない」――現代を生きる私たちの多くが、そんな悩みを抱えています。
スマホからは通知が鳴り続け、SNSには無数の情報が流れ、タスクはどんどん積み上がる。
「全部やらなきゃ!」と思って走り続けるうちに、心も体もすり減っていく感覚。
誰しも一度は経験があるはずです。
そんな中で出会ったのが、グレッグ・マキューン著『エッセンシャル思考』という一冊。
キーワードは、
「より少なく、しかしより良く(Less but better)」
つまり、「すべてをこなす」ことではなく、本当に価値のあることだけに集中する生き方。
それがエッセンシャル思考です。
「全部やらなくていいんだ」と気づいたとき、肩の荷がふっと軽くなりました。
そして同時に、「じゃあ、何に集中すべき?」という問いが浮かび上がります。
やるべきことの見つけ方


「何をやらないか」を決めたあとは、「何をやるべきか」に向き合うことになります。
でも、これが意外と難しい。
やるべきことは、誰かに教えてもらうものではありません。
自分の中にすでにある“種”のようなもの。
それを見つけ出すには、静かな時間、自分と向き合う余白が必要です。
私自身、この問いと向き合う中で気づいたことがあります。
・なぜか時間を忘れて没頭してしまうこと
・自分が関わることで、人が喜んでくれたこと
・子どもの頃からなぜか惹かれていたテーマ
・「本当はこれをやりたかった」と心がつぶやく瞬間
こうした“心の反応”は、すべてヒントです。
「正解」を探すことではなく、自分にとっての必然に気づくことが大切だと感じています。
生涯をかけてやるべきことと出会った後に


あるとき、ふっと確信めいた感覚が訪れました。
「あ、これをやるために、私はここにいるんだ。」
それは理屈ではなく、腹の底から湧き上がってくるような感覚。
いわば「天命」や「使命」に出会った瞬間でした。
でも同時に、大きな落とし穴もあります。
それは、理想だけを追って現実から浮いてしまうこと。
使命は、ただの「思い」ではなく、日々の行動の積み重ねでしか育たない。
人との会話、地域との関わり、小さな発信や手作業――そんな地道な積み重ねの中に、使命は“かたち”を持ち始めます。
隗より始めよ──自分から始める覚悟


「隗より始めよ(かいよりはじめよ)」――これは中国戦国時代の故事成語です。
優れた人材を求める燕の王に、郭隗がこう進言しました。
「優れた人を求めるのなら、まずはこの私のような者から使ってください。」
つまり、何かを求めるなら、まず自分が行動することが大切という教訓。
使命を持った人ほど、この言葉が響きます。
「誰かが動くのを待つ」のではなく、「自分から始める」。
それが、未来への一歩になります。
最後に|エッセンシャル思考の“その先”へ
・「全部やらない」と決めること
・「本当にやるべきこと」に気づくこと
・「使命」を胸に、足元から始めること
・そして「自分から始める」覚悟を持つこと
どれもすぐに答えが出るものではありません。
けれど、一歩ずつ、自分なりの道を踏みしめていけば、その道がやがて「自分の人生そのもの」になっていきます。
隗より始めよ。今ここから、あなたから。