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AIを数学に入れるなら倫理も必修に|技術と判断力、両輪で育てるべき理由

文部科学省が、高校必修科目「数学Ⅰ」に
AIやデータサイエンスの基礎を盛り込む方針を示しました。

これは、文部科学省が「AIが前提となる社会」に向けて、大きく舵を切ったという点で評価できます。

ただし――

正直に言って、このままでは片手落ちです。

01

数学だけ必修にして、本当に大丈夫?

今回の改訂案では、

数学Ⅰ:AI・データサイエンスの基礎 → 必修

情報教育:すでに必修

倫理:選択科目のまま

という構図が見えてきます。

つまり、AIの仕組みや使い方は全員に教えるが、
「使っていいのか」「どこで止めるのか」は教えないという教育設計になりかねません。

これは、かなり危険です。

02

AI時代の倫理は「道徳」ではない

「倫理」と聞くと、多くの人はこう思うかもしれません。

・哲学者の名前を覚える科目

・抽象的で役に立たない

・受験のための暗記科目

しかし、AI時代の倫理はまったく別物です。

倫理=意思決定の基準

AI・データが関わる現場では、日常的にこんな判断が迫られます。

・どこまで個人データを集めていいのか

・アルゴリズムで人を評価していいのか

・効率化のために、誰かを切り捨てていいのか

・「できること」と「やっていいこと」の境界はどこか

これは哲学の問題ではなく、現実の社会判断そのものです。

03

倫理を教えないと、何が起きるのか

もしこのまま、

数学(AI・データ)だけ必修
倫理は選択のまま

になった場合、将来どうなるでしょうか。

想定される社会の姿

・数字で説明できるものが「正しい」

・効率や最適化が常に正義になる

・感情や尊厳は「ノイズ」として扱われる

・「できるからやる」人が増える

これは、技術的には優秀でも、社会的に危うい人材を量産する構造です。

04

本来あるべき「必修セット」

AI時代の基礎教育は、本来こうあるべきです。

高校必修の三本柱

数学Ⅰ(AI・データの仕組み)

→ 何が起きているかを理解する力

情報Ⅰ(AIの利用・実装)

→ 技術を扱う力

倫理(判断と制御)

→ 使わない・止める判断をする力

この3つは、どれか一つ欠けても成立しません。

倫理は「ブレーキ」である

車に例えるなら、

数学・情報:アクセル

倫理:ブレーキ

アクセルだけ教えて、ブレーキを教えない運転教育が危険なのと同じです。

AIを社会に実装するということは、人の人生に介入する力を持つということ。

だからこそ、「どこで踏みとどまるか」を考える倫理は、全員に必修であるべきなのです。

まとめ:AIを必修にするなら、倫理も必修に

AI教育を進めるなら、同時にこう問い続ける必要があります。

正しいとは何か

公平とは何か

効率より優先されるものは何か

これを考える力がなければ、AIは「便利な道具」ではなく静かに社会を壊す装置になりかねません。

AIを教えるなら、倫理も必修に。

それは理想論ではなく、現実的な社会防衛策だと思います。

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