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経済対策で20兆円規模 給付・補助・商品券”責任ある積極投資とは!?”

スーパーに行けば野菜も肉も牛乳も、気づけば”いつの間にか高くなった”という声があふれています。
そんな中、政府は再び大型の経済対策を打ち出しました。その規模は20兆円。
しかし本当に必要なところに届いているのか?
生活者感覚と経営の視点から、今回の政策を”責任ある積極投資”というテーマで深掘りしてみます。
生活者感覚と経営の視点から、今回の政策を”責任ある積極投資”というテーマで深掘りしてみます。
01
目次
責任ある積極財政を掲げる高市政権ですが、自民党の壁を崩せず
政策の限界
高市政権は「責任ある積極財政」を看板に掲げていますが、与党内の抵抗や”古い財政観”に阻まれ、政策の大胆さはまだ不十分。
本来ならば、以下に一気に踏み込むべき
- 未来への成長投資
- 家計の可処分所得の底上げ
- 生産性向上への集中投資
結局は”給付・補助・商品券”という従来型パッケージに収まった印象です。
02
経済対策で20兆円規模、昨年から6~7兆円積み増す
20兆円の経済対策
約20兆円
昨年より6~7兆円追加
家計支援と企業向け補助が強化されています。
しかし問題は、
「20兆円をどう使ったのか?」ではなく
「20兆円が未来の日本に何を残すのか?」
ここに尽きます。
「20兆円が未来の日本に何を残すのか?」
ここに尽きます。
給付や商品券は”今の不満”は抑えられますが、”未来の成長”は生まれません。
03
長期金利は上がり、ドル高円安基調へ、円安誘導と指摘されても致し方なし
円安の進行とその影響
大規模財政 + 日銀の金融政策転換で、長期金利はじわじわ上昇。結果として円安が進み、輸入物価(特に食料・エネルギー)がさらに押し上げられています。
市場の見方
「日本は事実上の円安誘導をしているのでは?」
という見方が出るのも当然。
という見方が出るのも当然。
円安は輸出企業に追い風ですが、生活者への”インフレ圧”はさらに重くなるという二律背反が起きています。
04
食料品の減税は2年間で10兆円といわれています。財源はあったのでは?そもそも税率を変えるだけでシステム変更に1年もかからない【馬鹿にするな】
食料品減税の財源問題
昨年議論された「食料品の軽減税率の拡大」。試算では2年間で約10兆円の税収減とされました。
しかし今回の経済対策は20兆円を一気に投じているわけです。
食料品減税(2年間):10兆円
今回の経済対策:20兆円
つまり、本気を出せば”食料品の減税”もできたはず。
財源は”なかった”のではなく”やらなかった”だけ。
システム変更の言い訳について
「税率変更には1年かかる」「システム改修が大変」という言い分に対しては…
“馬鹿にするな”。
POSシステムはそんなに複雑ではない。民間はもっと厳しい納期を当たり前にこなしている。
と、多くの中小企業経営者が感じているところです。
05
今のインフレはコストプッシュ型で主に食料品が顕著に上がっている 急所を抑える政策を
コストプッシュ型インフレの実態
現在のインフレは”需要過熱”ではなくコストプッシュ型。
主な要因
円安
輸入食材・飼料の価格上昇
エネルギー価格の上昇
これらが家計に直撃し、特に食料品が最も大きく値上がりしています。にもかかわらず、「食料品価格」に直接効く政策は限定的。
本来必要なのは:
- 一時給付ではなく食料品の恒常的な税負担軽減
- 生活必需品に対する的確な減税
- 物流・エネルギー分野への生産性向上投資
- 農業生産体制の強化
つまり、”痛点(急所)に効く政策”が必要。
日本の家計を苦しめているのは、まさにこの部分です。
まとめ:問われているのは「本当に必要なところにお金を使うか」
今回の20兆円対策は確かに規模は大きい。
しかし、”未来への投資”と”生活の急所支援”のバランスは、まだ改善の余地があります。
しかし、”未来への投資”と”生活の急所支援”のバランスは、まだ改善の余地があります。
私たちが求めているのは、
家計の可処分所得を増やす施策
食料品インフレへの直撃対策
生産性を高める長期投資
子育て・労働・医療を持続可能にする制度改革
ただお金を配るだけではなく、「震源地を抑える政策」こそ責任ある積極財政。
未来への投資と、今を生きる生活者への支援を、バランスよく実現してほしいものです。



