18歳未満の方はコチラから退場ください。
2024.08.21

業務委託と雇用契約の違いを認識していますか??働くときは必ず「書面」を交わしましょう

雇用契約とは

雇用契約(正社員・アルバイト等)についての定義

雇用契約は、企業と労働者が直接的な雇用関係を結ぶ契約です。
労働者は企業の指揮命令のもとで働き、企業は労働者に対して賃金を支払います。

労働条件通知書による明示義務(2024年4月よりルール変更)

労働条件通知書の様式は基本的に「自由」とされています。
明示すべき事項が記載されていれば問題ありません。

そのため、記載項目に重なる点が多い「雇用契約書」や「就業条件明示書」と一体化した「労働条件通知書兼雇用契約書」「労働条件通知書(兼)就業条件明示書」として交付するケースもあります。

雇用契約書に記載すべき事項

雇用契約の期間
就業の場所、従事すべき業務
始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇
賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締切・支払いの時期、昇給に関する事項
退職に関する事項(解雇の事由を含む)

これらの内容を記載し、労働者の雇い入れ時には必ず交付する必要があります。

明示すべき具体的な事項

退職金に関する事項(退職手当の対象者、決定・計算・支払方法、支払時期など)
臨時に支払われる賃金、賞与、精勤手当、勤続手当、奨励加給、能率手当など
最低賃金額
労働者に負担させる食費、作業用品など
安全および衛生に関する内容
職業訓練に関する内容
災害補償、業務外の傷病扶助について
表彰、制裁について
休職について

委託業務契約とは

委託業務契約の定義

委託業務契約とは、企業や組織が自社の業務の一部または全部を外部の企業や個人に委託する際に締結する契約です。
委託された個人や法人は、企業の指揮命令下にいません。

委託業務契約と雇用契約の違い

雇用契約でない場合は、委託契約(請負契約や委任契約、準委任契約)のいずれかに分類されます。
委託契約では、受託者が委託者の指揮命令を受けずに、自分の裁量と責任のもとで業務を遂行します。

業務委託契約書に記載すべき事項

業務内容や対価の支払方法、期日などの諸条件
作成後に署名捺印し、双方が1通ずつ保管

業務委託契約の期間

業務委託契約は、原則として1回限りの業務に対して報酬を決めて委託する契約です。
ウェブサイトなどのデザイン、コンテンツ制作業務や、研修における講師業務の委託がこの形式の契約となることが多いです。

委託業務のメリットとデメリット

委託者にとっては支出のコントロールがしやすいメリットがありますが、安定性は低いというデメリットもあります。

それぞれのメリット・デメリット

雇用契約のメリット

安定した収入:労働者は定期的な給与を受け取ることができます。
福利厚生:健康保険、年金、休暇などの福利厚生が提供される場合が多いです。
キャリアの安定:長期的なキャリア形成がしやすい環境が整っています。
労働法の保護:労働基準法などの法律により、労働条件が守られます。
社会的信用:クレジットや賃貸住宅の審査が容易、カーローンや住宅ローンなどが組める。

委託業務(フリーランス・業務委託)のメリット

自由度の高さ:仕事の選択や働く時間、場所について自分で決定できます。
多様な収入源:複数のクライアントから仕事を受けることで、収入源を多様化できます。
専門性の発揮:自分の専門分野に特化して仕事を進めることができます。
税制上の優遇:経費として認められる範囲が広いため、節税が可能です。

雇用契約のデメリット

就業場所や時間的な拘束が決められている。
就業規則に従う義務がある。

委託業務のデメリット

労働法に守られない: いつでも契約を解除される可能性がある。
社会的な信用が低い: 各種ローンなどが組みにくい。
福利厚生がない: 将来的な不安が払しょくされない。
残業労働時間の上限がない: 過度な働き方になりやすい。

【注意】契約書がなければ、偽装請負の可能性が高いです

偽装請負のリスクについて

労働者派遣法は、委託している側から委託先の労働者に業務を直接指示することを禁じています。

労働契約が結ばれないまま立場の弱い働き手を拘束すれば、残業代の支給や労災などのトラブルを巡って労働者側が不利益を被る可能性があります。

違法な委託業務契約を行う風俗店の例

うちは社会保険ないけど大丈夫?」「業務はやり切ったら終わりだから」「キャストやお客がいないときが業務終了だから」「お給料は月○○万円で固定だから」などの言葉が面接時にあったら要注意です。

口頭契約による委託業務契約の注意点

証拠の不確実性:口頭契約は、後々のトラブル時に証拠として残りにくいです。
詳細な契約内容の確認:口頭では、契約内容が不明確になりやすいです。
第三者への説明の難しさ:口頭契約では詳細が曖昧になることがあります。

口頭契約を補完する方法

書面の作成:口頭で合意した内容を確認するために、後から書面を作成しておくことが推奨されます。
録音:口頭契約の際に、会話を録音しておくことで、後から内容を確認する手段として利用できます。ただし、相手の同意を得て録音することが必要です。
メールやメッセージでの確認:口頭で合意した後に、その内容をメールやメッセージで確認することも有効です。

まとめ

口頭契約による委託業務契約は法律上有効ですが、トラブルを避けるためにも書面や録音などの形で記録を残しておくことが重要です♪